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英会話における時制の一致
時制の一致も、日本語の思考のまま英語を考えると理解できないルールです。
はじめに使った動詞の過去形に、後ろに従属する助動詞や動詞も合わせて、過去形にせざるをえない。
日本人の発想からすると、変なルールがあるのです。
この日本人からすると理解できない変なルールは、
ある種の仮定法と考えたりしてしまう方もいるかもしれません。
しかし、
時間に厳格な英語では、やはり過去の位置時点における、未来を意味した発言であっても、
「過去は過去」というThe past is past.やWhat’s done is done.
という英会話フレーズがあるように、
今現在と過去のラインををきっちり整理したいのだと思います。
おそらくネイティブに聞いても学校の先生に聞いても、
「時制の一致だから、そういうものだから」という答えしか返ってこないはずです。
しかしながら、自分であれこれ英語の時制について考えることは、結構ハマります。
時にフラストレーションもたまりますが、
英文法の中では一番興味深いパートだと思います。
時制の一致が多い難しい英文
Cersei
I said my face would be the last thing you saw before you died.
ゲーム・オブ・スローンズ6章10話参照
日本語における時制の一致
- 「私は言ったわよね、私の顔が、あなたが死ぬ前に見る最後の顔になるって。」
- 「あなたが死ぬ前に見る顔は、私の顔になるって言ったわよね。」
(=私があなたを殺すって言ったわよね。」
1の日本語訳は、英語の語順にそのまま合わせて訳しましたが、
どちらかというと、
「言った」ということをオーバーに言いたいとき使う日本語です。
英語の場合は、
I saidのsaidにアクセントをつけることによって、
大げさ感を出すことができます。
始めに言ったsaidがうしろの「死ぬ、見る、なる」にかかっているイメージです。
よって、それらを過去形にしなくても、過去において行った発言だと理解できるのです。
時制の一致が起こらない場合
始めに出てくる動詞が過去形の場合に、
後ろに続く動詞が、時制の一致という英語のルールの影響を受けて、
過去形になるというのが原則でした。
しかし、何事にも例外があります。日本語と比較して、
発想や構造が似ているので大丈夫だと思いますが、
念のために現在形と過去形が一つの文に共存する場合の例を記載しておきます。
Tyrion to Jon Snow
I believe we last saw each other atop the Wall.
「俺が思うに、俺達が最後に会ったのは、あの壁の上だった。」
ゲーム・オブ・スローンズ
こちらはシンプルに日本語と同じ言い回しなの比較的問題なしだと思います。
しかし、
時制の一致を勉強したことによって、逆に、混乱することもあるかもしれません。
Jon Snow to Tyrion
You were pissing off the edge
if I remember right.
お前は小便をたれてたっけ、俺の記憶が正しければ。
ゲーム・オブ・スローンズ
こちらは、if節をひっくり返したカタチです。時の副詞節ではありませんが、時制の一致はこのカタチでは起こりません。
かつてティリオンによって、いろいろ助けられている若きジョン・スノウは、意外なところで、彼と再会を果たします。二人共いろいろありすぎですね。
時制の一致と時の副詞節の違い
時制のややこしい一つが、この時制の一致と、時の副詞節です。
注意するパターンが間逆なのに、どっちがどっちだったか?と混乱する方が多いからです。
もう一度、時の副詞節も一緒に復習しておくと、時制の一致も、時の副詞節もはっきり区別できるようになります。下のリンクをクリックするだけですので、是非チェックしてみて下さい。
以下の2つを見ていただければ
時制の一致は必ず起こるわけではないことがわかります。
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