主語の擬人化

英会話における奇妙なモノの擬人化

英語では人とモノは平等に対峙する

海外ドラマを見ていて、何かイマイチ理解できなかったっというセリフは、

どんなところに多いと思いますか?

  1. 英単語やフレーズ
  2. イディオム
  3. 英文法などの知識不足
  4. スピード
  5. 英会話独特の言い回し

その英会話独特の言い回しの中に、モノゴトを人のように擬人化して語るパターンがあります。

そして、そのパターンが英会話で出てきたときに、

ちんぷんかんぷんに落ち散ることが多いのです。

それを意識して英語を学ぶことがまず第一歩です。

学んだあとは、ご自身のスピーキングやライティングでも、

どんどんものの擬人化に取り組んでいくことをおすすめします。

すると、英語らしい自然な英会話になりますし、

資格試験でのリスニングの点数も大幅にアップするから英語がどんどん楽しくなります。

なかなかやるのはハードルは高いですが、

英会話上級者は特に果敢に挑戦すべき項目であることは間違いありません。

Trialが待てる?

運動会がやってくる」とかイベントがやってくる場合は、

日本語においてもモノが主語になります。

しかし、英会話ではその比ではないほど、様々のモノゴトが普通に、

人間のように振る舞います。「裁判は待つことができる」って?

日本語で考えることに慣れている私達にとっては奇妙な響きです。

近いところで「裁判は延期できる」はOKです。

しかし英会話において多くの人は、

We can postpone the trial.が口をつくはずです。

主語の擬人化とともに、自動詞が苦手な日本人の思考パターンがあります。

The trial can wait.のwaitは自動詞です。

Margeory(マージョリー) to High Sparrow

The trial can wait.

「裁判は延期できるわ。」

ゲーム・オブ・スローンズ6章10話参照

Trust would get you killed.

「何かを信頼すると命を失う可能性がある。」ティリオン

A song of Ice and Fire series参照

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「二の次」は英語で?

本が座る?

「本が本棚に座っていることができる」もやはりおかしいと思いませんか?

「本が本棚に座ったままになっている」はOKですよね?

2つの違いは、座ったままになっている」から、

本が人のように意思を持たずに置かれている状態がイメージできるからです。

例)

I’m not writing the book so it can sit on a shelf unread./アンれッドゥ

「私はその本を書いていないぞ、その本が読まれずに本棚に座ったままになるためにはな。」

が今回参照する以下の文章の短略バージョンになります。

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「目的の」so that構文を英会話で上手に使おう

Ebrose to Samwell Tarly

I’m not writing “A Chronicle of the Wars Following the Death of King Robert I”

” 俺は「ロバート王の死後に続く戦記」を

so it can sit on a shelf unread.

その本が誰にも読まれずに本棚に置かれるために

書いているわけではない。”

ゲーム・オブ・スローンズ7章2話参照

なかなか長い本の題名+日本人の苦手な目的のso (that)が入っています。

ぜひリスニングでチェックすることをおすすめします。

Ebroseというサムの先輩メイスター(学者)が、

怒りながら早口で上記のセリフを語っているので、ぱっと理解できる人は、相当な英会話上級者です。

地名が腰を下ろす?

「地名が人間のように座っている」という下記の英会話フレーズをチェクしてみて下さい。「自然な日本語ではどういうのか?」を考慮しながらも英語のニュアンスを残すのが目的ではありません。英語の発想と日本語の発想の差がある所に、日本人の英会話の上達を妨げているカギがあることに気づいて頂ければ幸いです。

Jon to Northern lords

He’s discovered proof that Dragonstone sits on a mountain of dragonglass.

「彼は証拠を発見したそうだ、ドラゴンストーンが、ドラゴングラスの上に乗っかってるってことを。」

ゲーム・オブ・スローンズ

Petyr to Sansa

Command suits you.

「命令することが似合いますね。」

ゲーム・オブ・スローンズ7章3話参照

このフレーズは、命令を主語にしていますが、

日本語と比較しても、そこまで離れていないのでリスニングでは理解できる方が多いと思います。

一方で、そのような場合でもスピーキングとなると

なかなか使うのに勇気の必要な英会話表現かもしれませんね。

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