Noの使い方

Allのニュアンスに気づけ!

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多くの人が苦手な2つのAllの捉え方

all = 全て

とallの意味を考えていると、

痛い目にあうことがしばしばあります。

部分否定のall

「私は猫なら全て嫌いです。」

例)

I don’t like any cat(s).

(どれも嫌いという意味になる。)

anyはどれを選んでもというニュアンスです。

いずれにしても

日本語の発想で考えていると時にチンプンカンプンに陥ります。

「私は猫なら全て好きだというわけではない。」と言いたい場合は、

I don’t like all cats.

(allを否定している⇒全部が全部じゃない。

好きな猫はいるけど。

しかしながら、、、

実際の英会話では

言い方やイントネーションで

I don’t like all catsの意味が

「猫なんて全部嫌い」という意味にもなりえます。

「どっちやねん。ハラタツ!」

と関西人でなくても言いたくなります。

「これっぽっち」「〜だけが全て」のall

onlyやjustに近いallもあります。

onlyやjustのほうが日本人にとっては使いやすいはずですが

allも「〜だけが全て」という意味で頻繁に使われています。

All you need is love.というタイトルの歌もあります。

「欲しいのは愛だけ。」

また、

英会話では、「これっぽっち」と言いたい時にもallが使われるのです。

Jamie to Tywin :

Once you said family is what lives on.

「かつて、あなたは家族が、まさに生き続けるモノだと言った。

All that lives on.

それだけがずっと生き残ると(他のものは滅び消え去る)。」

ゲーム・オブ・スローンズの4章6話

(一人ひとりは死んでいくがラニスターの名は残る)

Though

しかし、

I had as well slice it off

itを切り落としたほうがいいかもしれんな

for all the use I make of it.

(パートナーもいないし)使い道もあまりないのなら

Chapter 22 A Dance with Dragons

For all SV = Although SV

Althoughの代わりに、For all S+Vがくることもあります。

苦手な人が多いのではないでしょうか。

例文)

For all (that) you say, I still like him.

あなたが何を言おうと彼が好きなの。

例)

For all (that) many people don’t like her, I still like her.

「多くは彼女を嫌っているけど、 それでも私は彼女が好きだ。」

Tyrion to Daenerys

The Night’s Watch has one method.(to choose its leader)

「ナイツウォッチは、彼らのリーダーの決め方がある。

The ironborn, for all their many flaws, have another.

黒鉄諸島の連中も、欠陥は多いが、彼らも独自のやり方を持っています。」

ゲーム・オブ・スローンズ7章6話参照

For all I know

英会話で「あまり知らないけれど」と言いたい時に使えます

例文)

For all I know, she may be a good girl.

あまり知らないけれど、彼女いい子じゃないかな。

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For all I care = I don’t care but

For all I careも日本人にとっては、ちんぷんかんぷんの発想からできた英会話フレーズだと思います。しかし、ここまで読んでいただいたあなたの頭にはすんなり入りやすくなっています。

例)

I could be dead for all you care.は

「死にそうだったんだ、あなたにとってはどうでもいいだろうけど。」

That’s all. 「今日はここまで」

も「今日はこれだけです。」という意味になりますよね。

For what it’s worth

「正しいかどうかわからないが」

と枕詞として言いたいときに使います。

「それに価値があるかはわからないが」というニュアンスです。

上記のFor all I knowと同系統ですよね。

For what it is

これも、難しいですが、「ありのままで」という意味があります。

例文)You can see the truth for what it is.

「あなたは真実をありのままに見ることができる。」

「Causeも理由と大目的(大義)の両方の意味がある」

という記事を書きましたので、

合わせてマスターすると英語力が一気に上がります。

仮定法や助動詞も同じパターンだからです。

まとめ

今回私がとりあげた例はオーソドックスなものですので、

原則として覚えておくべき考え方です。

日本語の発想と英語の発想の違いを意識してくださいね。

allの前にnotがあれば部分否定
Not all people love cats.

allの後ろにnotがあれば全否定
(しかし、All people don’t love cats.という言い方は不自然とする人がオーレックス英和辞典の調査では33%もいるので、Nobody loves cats.と言ったほうが無難です。ちなみに全否定と考える人は40%と最多で、部分否定と考える人は14%とされている。がジーニアス英和辞典では、部分否定と受け取られることのほうが多いと書いてある。)

興味のある方はジーニアスとオーレックスを調べてみるといいと思いますが、

ジーニアスを細かく調べるとかえってわからなくなりますし、オーレックスと逆のことを言っているパートも多い。

オーレックスではネイティブによっても、答えが異なることを数字による調査結果を出して説明しています。

文法関連以外はちょっと記述が寂しく使い勝手はあまり良くないと思いますが、文法事項はやはり光るものがあり頼りになります。ジーニアスとは違う視点で分かりやすく説明してあります。

一方でジーニアスのallの部分否定の説明は、オーレックスと逆のことが書かれており、わかりにくく、あやふやで説得力にかける印象を受けます。

英会話の口語では何でもありということをメッセージとして言いたいのかもしれませんが、

基本的に英語ではシンプルで明確な物言いが好まれることを忘れないことをおすすめします。

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